★ やるせなさ

連続投下。駄文。

どうだっていいんだそんな些細なこと。



　　闇雲、藪蛇、エマージェンシー



　さっき無視したメールには、何の主旨もない文章が記されていた。
　意味の無い文章で、返事を書く。最後に顔文字を入れて、送信した。

　自転車ライドは愉快だ。スピードを出すと、周りの景色が線になる。坂道はきつい。
　下り坂に差し掛かった。スピードがヤバい。右手で、ブレーキを握る。耳障りな音を立てて、それでも止まらない。
　これでもかとばかりに、両掌に力を込める。やっぱり無駄だった。仕方なく、諦めて成すがままにした。
　この瞬間が、その日で一番すっきりした瞬間だった気がする。

　帰った後は、大したことはしていない。夜、全てぶっちゃけたくなって、日記をページ一杯に書いたり、ブログにその文章を引用したりした。
　馬鹿なこととは分かっていても、せずには居られなかった。
　書き終わって、心のわだかまりが取れたのは、決して気のせいではなかったように思えた。そのまま、寝た。

***

　再び、夜。
　端午の節句なんて言うけれど、結局は行事らしいことは一つもしなかった。
　午前中は、何もしなかった。何もしたくないだけだったのを、こっそり否定したがる自分に、少し笑えた。
　夜になって、日曜大工的作業を手伝うことになった。
　正直、昼にやればよかったのに、と思いはしても、口には出さない。そんな些細なことを言っても、仕方ないから。
　コミュニケーションで一番大切なのは、きっとそこだというのが、持論だ。

　組み立て方は分かっていても、上手くいかない時がある。苛立ちは抑えられない。けど、心地よい種の苛立ちだった。自嘲的な苛立ちは、一層心を苛立たせる。

　よく分からないまま、完成した。無理矢理な部分も間違いもあるが、仕方ないからと流せる自分を、この時ばかりは褒めてやった。
　そんなことして、何の利益になるっけ。なるはずがない。
　でも、こういう無駄さ加減が、いい。
　自分にとって、無駄なことが実は一番楽しい。
　食事云々以外、無駄なことしかしていない気もするが、別に構わない。

　課題をやっていないことに気付いた。
　このまま放置すると、ろくなことにならない。仕方なく、机に向かった。
　書きかけの日記を端に寄せ、レポート用紙を机に広げる。
　とってきた新聞のコピー。普段読み慣れないモノに目を向けるのは、苦痛以外の何物でもない。ついに、途中で投げ出してしまった。

　明後日からまた学校だ、と思うと、やっぱり憂鬱になる。
　昨日、あれだけ友に会いたいと思ったくせに、と自分をからかう。自嘲することで生まれる焦燥は、いつしかそんな余裕に変わってしまったらしい。
　苦笑して、横になった。　結局、いつも通りだ。
　それで、いいのかもしれない。

　自分の髪の毛を指で弄ぶ。
　暇に任せて動く。
　いつもの日常は、すぐそこに。






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